生涯現役の知的生活術 | 育鵬社
育鵬社は扶桑社の教科書事業を継承する出版社です

既刊本

生涯現役の知的生活術

著者
渡部昇一ほか12名

判型
四六判並製  288ページ
定価
本体 1500 円+税
発行
育鵬社
発売
扶桑社
発売日
2012年10月12日
ISBN
978-4-594-06688-8

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本の内容

【書評】

産経新聞 平成24年10月7日の「産経抄」で『生涯現役の知的生活術』が紹介されました。

75歳ごろまで「はな垂れ小僧」だった大滝秀治さん

 亡くなった大滝秀治さんは20代で劇団「民芸」の創立に加わった1期生である。しかし当初は「声が悪い」などの理由で、ほとんど役がつかない。無名の役者だった。永六輔氏の『藝 その世界』によれば「四十八歳までは喰えなかった」と言っていたそうだ。
▼50歳前にテレビの連続ドラマに出演し、ようやく名前も知られるようになったのである。それでも75歳ごろまではまだ、滝沢修や宇野重吉ら民芸の先輩たちから「叱られてばかりいた」と、述懐している。まだ「はな垂れ小僧」だったというのである。
▼肺結核を患ったこともあり「長生きはしない」と自ら語っていた。それが87歳の長寿を全うし、最後は民芸代表をつとめた。今年8月公開の映画『あなたへ』にも出演、円熟味を増しつつあった。まさに長寿社会を代表する役者だったのだ。
▼その大滝さんの訃報と相前後して『生涯現役の知的生活術』(育鵬社)という本を手にした。三浦朱門氏、渡部昇一氏ら70歳以上の13人が「人生の仕上げの黄金時間の極意」を書いている。ちなみに最高齢は90歳の小野田寛郎氏で、13人の年齢を合わせると1053歳になるという。
▼急速に増えている高齢者がどう生きていけばいいのか。1053歳の知恵がちりばめられているが、中でも膝を打ちたくなるのが曽野綾子さんの「自立の気構えがすべての基本」である。いくつになっても、自分にかかる費用はきちんと払い続けるという気構えだ。
▼例えば健康保険を使わないことに矜持(きょうじ)を持ち、映画館の割引など高齢者の権利を放棄する。そんな気構えが精神の若さを保つのに重要だという。むろん大滝さんを支えていたのも、精神の若さだったに違いない。

 

【本の内容】

人生の仕上げの黄金時間の極意
達人13人(平均年齢81歳)が明かす、ボケず、ネタまず、
のびやかに生きる1053歳分の知恵!

三浦朱門(日本藝術院院長)◆夫婦互いに、生きたいように生きる
渡部昇一(上智大学名誉教授)◆壮ニシテ学ベバ、則チ老イテ衰ヘズ
小野田寛郎(小野田自然塾理事長)◆「原始力」と社会の重要性
千玄室(茶道裏千家前家元)◆のどの渇きを癒すとともに、心の渇きを癒す茶道の極意
東城百合子(『あなたと健康』主幹)◆死にかけて「自然の力」に育まれる
渡辺利夫(拓殖大学総長・学長)◆「あるがまま」に生きる
江口克彦(参議院議員)◆松下幸之助の知的生活術
伊藤隆(東京大学名誉教授)◆人生の第四コーナーを回り、ますます忙しく
屋山太郎(政治評論家)◆政治を見る視点が定まり一瀉千里
小川義男(私立狭山ヶ丘高等学校校長)◆「戦後教育のシーラカンス」と呼ばれて
村上和雄(筑波大学名誉教授)◆何歳からでも遺伝子のスイッチはオンできる
岡崎久彦(元駐タイ大使)◆気功のすすめ
曽野綾子(作家)◆自立の気構えがすべての基本

著者プロフィール

はじめに──ボケず、ネタまず、のびやかに生きる1053歳分の知恵!

 本書に登場する13人の著者の方を年齢順に列記すると、次のようになる。

小野田寛郎(90歳)、千玄室(89歳)、東城百合子(86歳)、三浦朱門(86歳)、岡崎久彦(82歳)、渡部昇一(81歳)、曽野綾子(80歳)、屋山太郎(80歳)、伊藤隆(79歳)、小川義男(79歳)、村上和雄(76歳)、渡辺利夫(73歳)、江口克彦(72歳)

年齢を合計すると、映画『スター・ウォーズ』シリーズに出てくるヨーダ(約9世紀にわたる生涯)を超え、1053歳となる(ちなみに平均年齢は81歳)。

かつて福沢諭吉は、江戸時代の幕藩体制から明治の文明開化への転換を生き、「あたかも一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」(『文明論之概略』諸言より)と述べた。この言葉を借りるならば、本書の著者は全員、戦前の生まれであり(大正生まれの方も4名)、戦後、そして平成の時代を生き抜いており、「一身にして三生」ともいえる貴重な人生経験を有している方々だ。
この13人の著者に共通していることは、①ライフワークを持っており、まったく呆けていない、②これまでの人生において、それぞれの分野で金字塔を打ち立てており、人を妬むことがない、③そのため伸びやかに生きており、健康も害さず元気に生涯現役の人生を送っている……点だ。

人生を80年とした時、60歳から65歳で定年を迎えると、20年から15年の歳月がある。この時間をもて余して無為に過ごしてしまうのか、それとも人生の総仕上げともいえるこの黄金時間をどう充実させるかは、大きな分かれ目となる。
本書には、和やかな夫婦関係の秘訣に始まり、暗記で頭脳を活性化し続ける方法、さらに真向法、断食、気功、自然食といった健康法、そして人の話の聞き方や豊かな発想法に至るまで、まさに1053歳分のとっておきの知恵が満載されている。
本書をご愛読いただき、読者の皆様の黄金時間が豊かで実りあるものとなりますように願っております。

平成24年 敬老の日を前にして
育鵬社 編集部

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