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山下財宝が暴く大戦史
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タイで出家した直木賞作家が若き日に描いた衝撃のノンフィクション!
旧日本軍がフィリピンに埋めた大量の財宝は掘り出されていた!
最後の司令官・山下奉文(やました・ともゆき)大将の名を冠する、地下に隠匿された膨大な金塊やゴールデン・ブッダ像の謎……黄金伝説に命がけで挑んだトレジャー・ハンターたちの闘い。そこでは旧日本軍人、フィリピン国民、マルコス大統領とその一族、米国退役軍人……さまざまな人々の欲望と思惑が蠢いていた。
マルコスに呼ばれた男/叛逆者の一冊/ある老盲人の証言/ストーンヒル・スキャンダルの謎/あれを見ろよ、ロジャー/1995年2月――プラチナ騒動の怪/ドン・キホーテの辛苦/巨大なマンゴーの樹の下で/事件への序曲Ⅰ――旧日本軍人の訪問者/事件への序曲Ⅱ――旧日本軍人の証言/ある疑問/〝黄金の富〟を求めて/蛇と頭蓋/空から金が降ってきた/97年10月――マルコス・ゴールド暴露と男の帰還/金の秘密の匂い/ブッダ現れる/恋愛スキャンダルとマルコス/黄金の仏像――不吉な足音/ブッダ奪わる/「命じたのはマルコスだ」/バハラナの地、黄金の喜劇/ブッダはすり替えられた/71年8月――野党集会の炸裂/戒厳令への道/戒厳令下のふたり/ブッダ贋作の証言/不可解な海軍、ふたたび/地の果て、インファンタ/さらなる伝説の地/サンタクルス・ビジネス/英国のこだわり/アメリカ退役軍人とギンさん/財宝裁判とロジャーの運命
笹倉 明(ささくら・あきら)
作家・テーラワーダ僧
1948年兵庫県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒。1980年『海を越えた者たち』(すばる文学賞〈第四回〉入選)で作家活動へ。1988年『漂流裁判』でサントリーミステリー大賞(第六回)、1989年『遠い国からの殺人者』で第101回直木賞を受賞する。その他の作品に『にっぽん国恋愛事件』『砂漠の岸に咲け』『旅人岬』『推定有罪』『愛をゆく舟』『復権 池永正明三十五年間の沈黙の真相』『愛闇殺』『彼に言えなかった哀しみ』等がある。近著に『出家への道――苦の果てに出逢ったタイ仏教』『ブッダの教えが味方する 歯の二大病を滅ぼす法』(共著)がある。2016年、タイ国チェンマイの古寺にて出家し現在に至る。